英泉塾生のあなたに伝えたいこと

現実をどう意味づけるかで、時間(人生)の質が変わる

新型コロナウィルス感染拡大を防ぐため、全国の学校で休校の措置がとられています。英泉塾も、あなたとあなたのご家族の健康、生命の安全、そして感染拡大の防止を第一に考え、2週間の授業休講という決定を下しました。

学校も部活も塾もお休み。あなたの今の正直な気持ちはどうでしょうか。

『やったあ!いっぱい休みができる!』と喜んでいますか?『友達に会えないし、部活もないから退屈だな』という人もいるかもしれませんね。中には『今のうちにいっぱい勉強しよう!』という人もいるでしょう。感じ方は様々あっていいと思います。

学校、塾、部活、習い事、遊び。今まで沢山のスケジュールがビッシリうまっていたあなたの日常に、突然大きな空白ができてしまいました。あなたはたくさんの時間を手に入れたことになります。もちろん、お友達もみんな同じです。

時間とは不思議なものです。時計で計測できる『量』としての時間は誰にも等しく与えられています。しかし、その時間をどう費やすかという『質』としての時間を考えたとき、私たちは、一人ひとりまるで異なる時間を手に入れることになるのです。さて、あなたはこの空白の時間を、どのように色付けしていきたいですか?

☑ゲームやスマホやユーチューブでひたすら怠惰(たいだ)に過ごすのか。

☑学校や塾で与えられた課題だけは最低限こなすのか。

☑生活リズムを整え、有意義な時間を過ごすため、よく眠り、よく食べ、よく学び、よく遊び、よく運動するのか。

☑勉強や好きなことに思いっきり没頭するするのか。

無為(むい)な時間を費やすか、自分の成長のために費やすか、どちらが真の意味で大きな楽しみと喜びをもたらしてくれるか、じっくり考えるいい機会になるかもしれませんね。

そうは言っても、

『勉強もやらなきゃって思っているし、自分の成長のために時間を上手に使った方がいいのは分かってるけど…』これが正直な実感ではないでしょうか。人間とは弱い生き物です。放っておけば安きに流れてしまう。これは大人も子どもも本質的にはあまり変わりません。

そう、今あなたに求められているのは、大人でも難しい『自律』なのです。『自律』とは、『自らを律(りっ)する』ことを意味します。もっと平たく言うと、『自分で自分の感情・思考・行動をコントロールする』ということです。『自律心』はトレーニングをしないかぎり身に付きません。だからこそ若いうちからいっぱい鍛えておく必要があるのです。

先生は断言します。この『自律心』を鍛えれば、勉強は絶対にできるようになります。それだけでなく、将来あなたが社会に出てからも、あなたを支える大きな力になるはずです。

『自律すること』は、『人から指示されること』とは真逆の性質のものですが、放っておいても勝手に身につく力ではありません。むしろ『自律する』ためには、環境を整え、経験を積むことがとても大切です。今がチャンスです。せっかくのこの機会、一緒に『自律』トレーニングをしてみませんか?

 

休講期間中の自律トレーニング課題(Level1~Level)

生活リズムを整え、規則正しく生活しよう(Level)

毎日の起床時間、就寝時間、学習時間、遊び時間、運動時間を『EISEN CHALLENGE DIARY』に記録して、自分の毎日の行動を観察しよう。

家でできる『自分の好きなこと』に没頭しよう(Level)

読書、音楽鑑賞、映画鑑賞、ピアノ、絵を描く、筋トレ、素振り等。単なる娯楽ではなく、自分の成長につながる領域で大好きなことに打ち込もう。

学校の課題、塾の課題を毎日必ずやろう(Level)

毎日必ず勉強しよう。自分の意志で自分の行動をコントロールしようとせず、学校の時間割通りに行動することで、行動を自動化しよう。

与えられた課題以外で、自分で勉強内容を考えよう(Level)

まずは勉強面であなたが手に入れたい成果を思い描こう。目標から逆算し、最短で目標を達成するために必要な行動を考え、実行しよう。自分で決めたことを最後までやり抜こう。

お家の仕事(家事)を全て経験し、Housework Diaryをつけよう(Level)

部屋の掃除、お風呂・トイレ掃除、皿洗い、買い物、料理の手伝い等、できれば全ての家事を経験してみよう。少しずつ上達するので、最初はうまくできなくても大丈夫。とにかくお家の中のお父さん、お母さんの仕事を手伝う、経験してみること。普段、『当たり前』と思っていたことがどれだけ『有り難い』ことか、身を持って体験してみよう。

 

英泉塾生のお父様、お母様へ

『誰かの役に立つこと』と『感謝の心』と『生活の技術・生きる技術を身につけること』は『自律心』を身につけるために欠かせない大切な要素です。どうかお子様に、様々な家事を手伝わせてあげてください。うまくいかないこと、未熟な点も受け止めながら、楽しくやっていただけたら嬉しいです。そして、頑張ってお手伝いしたお子様を、全身全霊で承認してあげてください。塾としては変わっているかもしれませんが、『お家のお手伝い』を第2回登校日の宿題にします。どうかご協力お願いいたします。

 

英泉塾代表 安田卓史