英泉塾内谷校校長から新年度のご挨拶
英泉塾内谷校校長の柴原です。公立高校入試も終わり、2019年度中3生の受験も無事終了しました。
志望校合格への道は簡単な事ではなく、一人一人が自分の中の甘さを抑え、やるべきことをやる強さを手に入れて受験に臨みました。皆、本当によく頑張り抜きました。受験勉強を通して手に入れた力は、必ず、新たな壁を乗り越える糧となることを信じています。
3月9日には公立高校の合格発表がありました。英泉塾では合否を問わず、全員が塾に報告に来ています。ほとんどの生徒は、見事合格を勝ち取り、これまで頑張った自分に思いを馳せ、誇らしげです。
しかし、残念ながら不合格だった生徒は、職員室で私と一対一で今後の事について話をします。悔しくて泣いているその顔を見ては、「全員合格させなければ!」と思います。
ただ、忘れてならないのは、合格した生徒も不合格だった生徒も、日々努力し、悩み、苦しみなどを抱えながら、勇気をもって受験校を決断し、チャレンジしたという事です。
「その結果を現実として受け入れ、次にどのように生かしていけるのか」という思いで、不合格だった生徒と話をしていくのですが、彼らは本当に立派です。ネガティブな言葉は一切、口にしないのです。「自分には後悔はない!」「高校行って頑張ります」と涙は流しながらも、しっかり私の顔を見て答えます。
高校受験は通過点に過ぎない。これから先が、自分の頑張りどころだ。彼らは、強くそう思っているのでしょう。
私は、合格発表の日に、「お前に悔いは無いか?全力でやれたのか?他にやれることは無かったか?」と私自身に対して受験生から毎年突きつけられているように思えます。その思いを風化させずに、今年度も全力でお父様、お母様、お子様のサポートを行って参ります。
3月2日スタート予定だった新年度も、新型コロナウイルス感染の拡大により、2週間遅れの3月16日にスタートとなりました。日本中が黒いもやに包まれたような暗い雰囲気に包まれているように感じます。
しかし、生徒たちは元気です。2週間の休講の期間に、本科生の皆さんには2回、登校日として来てもらいましたが、皆さんの明るい表情に私も元気をもらいました。
2回目の登校日では、「自律」(自分のわがままを押さえ、自分の事は自分でやっていくこと)について話をしました。自律心がある人は、自分の為にも他人の為にも行動できます。だから、勉強だってできます。自分の気持ち、感情、行動をコントロールできるので、目標に向かって正しい行動を選択できます。
そのトレーニングとして、「家事」を手伝うことを課題にしたのですが、意外にも嫌がる生徒はほとんどいませんでした。「お父様やお母様が普段何気なく君の為にしている事は、当たり前のことではない」と生徒たちに気付いてほしいと思いました。しかし、生徒たちは感覚的に分っていたようで、自分が手伝える事を自分なりに考え決めて帰りました。
この2回の登校日で普段の授業では知り得ないお子様の良さを発見できてとても有意義でした。お父様、お母様。是非お子様が進んでお手伝いをしているところを見かけた際には、「ありがとう」の一言をお願いします。
「一見困難な事や逆境に対して、どう考え行動するのか」
お子様の今後の未来にとってとても大切なことです。まずは、私たち大人が今の現実を受け入れ、元気を出して、前向きに進まなければいけないと考えさせられました。
今年度はいつもと異なるスタートですが、こんな時にこそ今まで以上に学習の質を高めていくつもりです。ピンチをチャンスに変えて、思いきりお子様に学んでもらいます。
皆さん、元気を出していきましょう。
内谷校校長・中学部教務部長
柴原正彦