中学1年生・2年生クラスでイーラボを実施しました!
未来を創るキャリアデザイン講座「E-Lab(イーラボ)」
英泉塾キャリアデザイン講座「E-Lab」担当の須藤です。英泉塾では、キャリアデザイン講座「E-Lab」を実施し、さまざまな「答えのない問い」についてアクティブラーニング形式で考え、好奇心や探究心、自己肯定感などを養っています。
今回のイーラボ「哲学対話で生き方を考える」
イーラボには3つのプログラム領域があります。このうちの人生・自己のプログラムには、「自分の人生を主体的に歩む態度の醸成」という目的があります。
今回は、中学1年生、中学2年生クラスで、「生き方」や「自分」を見つめ、考えるための「哲学対話」を行いました。(どんな効果があったか、ご覧になりたい方は「どんな対話になったか」の部分からお読みいただいて大丈夫です。)
哲学対話とは?
哲学対話は、元々、思考力を高めるための学習法「子どものための哲学」として教育現場で始まったものです。
そこで行われるのは、いわゆる「哲学家の思想」を学んだりする専門的な哲学ではなく、自分の頭で「考える」ことを体験するための哲学です。
私たちは普段、何かを発言するときに、様々なことに縛られて発言しています。例えば、中学生であれば、「これを言ったらクラスの皆に笑われるのではないか」「先生が求めているのはこういう答えだろう」といったことを考えて発言するのではないでしょうか。学校という場では、「自由に」発言すること、「分からないことがあること」が制限されます。
哲学対話はこのような思考の束縛から解放されて、自由に語ったり、問いかけたりする取り組みです。
最近は日本国内でも流行となっていて、大人向けの「哲学カフェ」なども出てきています。都立大山高校では、この「哲学対話」を定期的に始めたところ、ここ3年で進学実績が上がったそうです。教育効果だけでなく、勉強面でも効果がありそうです。
→「日経新聞2019年5月14日朝刊」(日経新聞電子版会員の方のみ閲覧可)https://www.nikkei.com/article/DGKKZO44748770T10C19A5CR8000/
今回の対話のテーマ
今回は「人生」や「生き方」をテーマにして対話を行いました。
- 理想の人生はどんな人生か?
- 何が人生を作るか?
- 人生はゲームか?
- どんな人生だけは送りたくない?
- より良い人生を送るために何が必要か?
どんな対話になったか?
選んだ問いは、クラスによって様々でしたが、どのクラスも人生や生き方・自分についてじっくり考え、意見を出し合っていました。詳しくは下の感想を読んでみてください。中学1・2年生とは思えない感想ばかりで驚かされます。
あるクラスでは、一人の生徒が「理想の人生は自分らしい人生」と発言し、「自分らしさとは何か」という問いに発展していきました。また別の中2生のクラスでは、人それぞれの理想の人生が語られ、「理想の人生は人それぞれであり、自分の人生をつくるのは自分だ」という意見も出ました。
約40分間の対話、何を発言してもよい自由な空気の中、あるときは皆が沈黙し考える静かな時間が流れ、またあるときは、一人の生徒が堰を切ったように自分のことばで語り出す、そのような光景が繰り返されます。普段味わうことのない不思議な体験です。
他の人の考えに共感したり、様々な価値観があることに気づいたりするなど、自分の人生や生き方を見つめる良いきっかけになりました。
以下、生徒の感想をご紹介します。
「皆人それぞれの意見や発想があっていいのだと思った。最初は発言が思いつかなかったけれど、いざ発表すると心が落ち着いた。問いに対して答えるには考える力が必要だし、他人の意見を静かに聞くことも必要だということを学んだ。」
「自分のやりたいことを我慢せず、やりたいことをやろうと思った。でもそのためにやらなければならないことが見つかったので、それに向かって頑張ろうと思った。」
「今までこれからの人生や自分のことについてあまり深く考えてこなかったけれど、今回のイーラボを通して自分の理想の人生や自分らしさについて考えられて良かった。話すことを考えていくと、自分の頭がどんどん整理されていって、”これから自分がどうしたいのか”や、”自分がなりたい自分”がぼんやりでも分かる(考えられる)ようになった。結局自分らしさとは何か、ということに対して100%の答えは出なかったけれど、他の人の意見も聞くことができて、とても大切なめったにない機会を得られたと思う。」
「人それぞれの自分の価値観がよく分かりました。そして人生を決めるのは、自分だけということが分かりました。自分を支えてくれるものや人を大切にしたいです。自分の人生はほとんどが親などに決めてもらっていたと思っていたけけれど、今になって自分でこの先のことを考えてみようと思いました。」
「僕の性格では、あまり人前で話すことが得意ではないため、意見が浮かんでも発言することがあまりなかったけど、イーラボの環境ではいろんなルールがあって、とても話しやすかったです。そして、発言すると心がすっきりしたので、今回のように自分が思ったことを素直に言えるようにしたいです。」
「今回の対話で思ったことは、人生とゲームの根本的な違いは、ゲームは最初から決められた能力・レベルがあって、でも、人生は何億の命があって、それぞれすべて一緒の人間なんていないし、色々な選択肢があって色々な終わり方がある、ということです。ゲームと人生の選択の重さは全く違うと思うし、ゲームのようにやり直すことはできないと思います。」
次回は新学年スタート時(3月~4月)に実施します。
お楽しみに!
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