英泉通信2022年9月号を発行しました!

英泉通信2022年9月号を発行しました!

■夕立の教訓

今年の夏期講習での一コマです。
埼玉県南部一帯が、雷を伴う激しい夕立に見舞われた日のことです。

灰色の重々しい雨雲が空一面を低く覆いつくしたかと思うと、
突然バケツをひっくり返したような大粒の雨がアスファルトを激しく打ち付けました。
轟く雷鳴が腹の底にまで響き渡るやいなや、
上空では、鮮烈な雷光の帯が一筋、枝分かれしながら一瞬空を切り裂きました。

 

 

ちょうど中学1・2年生の夜の授業が始まる直前のことでしたので、
登校を見合わせる生徒もいましたが、
豪雨の中をずぶ濡れになりながら塾にたどりついた生徒も大勢いました。
生徒たちは怒り狂ったような空の様子に、無邪気な興奮の色を隠しません。
心なしかいつもより顔色がよく、豊かな表情をたたえています。

 

何を隠そう私自身も生徒以上に興奮していました。
少しオーバーな表現かもしれませんが、
このとき確かに「生き返った」感じがしました。

あるいは「目が覚めた」と言った方が正確かもしれません。
言葉にこそ出していませんでしたが、
きっと生徒たちも何事かを感じ取っていたはずです。

 

情報という実態なき空虚な意味世界に精神を絡めとられ、
コロナ禍という特殊な状況下で
「分断」と「孤立」が加速度を増す世界に私たちは生きています。

 

 

突如として夕方に起こり立った天の狂乱「夕立」が、
普段は覆い隠された本物の現実(自然・世界)の姿を、
私たちにまざまざと見せつけてくれたかのようでした。

より自然に近い存在であろう子ども達が、
激しい雨に打たれて「生気」を取り戻したかのように見えたのも、
もっともな事なのかもしれません。

 

■「分断」と「孤立」を乗り越えて

 

「今こそ、EISENの教室でホットな繋がりを取り戻す!」
これが今年の年度初めに全教職員で掲げたスローガンでした。

成績アップ、受験成功にとって、子どもの健全な成長は絶対に欠かせないからです。
このスローガンのもと、今年の夏は3年ぶりに究極の夏合宿『受験必勝MIND3DAYS』
別所沼会館で開催しました。

この3日間の通い合宿、私は子ども達の放つエネルギーに圧倒され続けました。
懸命で純粋な子ども達と、その頑張りに全力で応える講師たち。
ペンを走らせる音だけが響く静かな会場は、不思議な熱気と、
明るく澄んだエネルギーに満ちていました。

みんなピカピカに輝いていて本当に美しかった。

 

 

成長は現象としてはっきりと目に見えるものだと強く実感しました。
分散が当たり前になり、素顔はマスクで覆われ、
想いや体験を共有するのが難しい状況ですが、
人がリアルに集まることで、温かい繋がりができ、
大きなパワーが生まれることを、
改めて感じることができた瞬間でした。

 

 

人生で最も輝かしい時期を送っているはずの子ども達に、
「孤独」や「生きづらさ」など絶対に味わってほしくはありません。
少なくとも英泉塾に通う子ども達は、
掛け替えのない今という大切な時間を天真爛漫に生き、
そして伸び伸びと学んでほしい、心からそう願っています。

 

私たちの取り組みが社会全体に及ぼす影響力は本当にちっぽけなものだけど、
目の前の生徒一人ひとりに対する影響力は決して馬鹿にはできない。
だからこそ私たちは、真面目に誠実に、そして遊び心も満載で、
子ども達と、ご家庭と、仲間たちとホットに繋がってゆこう、
改めてそう強く心に誓った素晴らしい夏期講習でした。

 

揺るぎない学力、そして、どんな時代にあっても生き抜いていける逞しい人間力を、
全講師が一丸となって、2学期以降も全力で育んでゆくことをここにお約束します。

 

英泉塾・マイベスト代表 安田卓史

 

 

 

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